俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。


「おはようございます。」

「おはよー。折原さん久しぶりだね。約一週間ぶり?」

「はい。五日も連休頂いてすみません。パワーチャージいっぱいして来たので何でも言ってください。」

「待ってたのよ、早く帰って来てくれるの。さっそくだけどコレお願いね。私も部長からの急ぎの仕事が入って困ってたのよ。」


机の上にドンと積まれた書類の束。


「これって一課のですよね。なんで宇留島さんが?」


二課、三課担当の人が休暇でいないから宇留島さんが代行で仕事をするのはわかるが、私が休んでも仁見さんがいる。
今回だって彼女と休みが合わないように調整して休暇を取った。


「仁見さんにも他の仕事お願いしてあるの。でも、神崎さんが出社したらこっちまで手が回らないと思うし、彼女。」


宇留島さんはそう言いながら祐世の席の方に目をやった。
そこには出社した祐世の横にはりつき仕事の指示を待ついつもの仁見さんの姿があった。

彼女は荒木さんの指導期間が終わるとほぼ同時頃から祐世の専属かと思うくらい祐世と戸塚さんの仕事を優先し、その他の一課の仕事をほぼ私に振るようになった。
営一のみんなも『折原さんが担当してくれた方が早くて正確だから助かるよ』と言ってくれるが、実際の所は大口取引先のお嬢様には言えないと言ったところだろうか。

最近、今まで以上に彼女が祐世に近づいているような気がする。

なぜか胸の奥がザワザワとした。



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