俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
閑話 秘書課部長 長田
一年前、役員付きの秘書が辞表を出した。
普段からギリギリの人数で業務をこなしている秘書課、退職を一年待ってもらった。
現社員から移動も考えたが、インターンに来ていた者の中に秘書に適した人物を見つけた。今年の新人はとても優秀で期待できる。私は四月の入社式が待ち遠しかった。
新入社員達の配属部署を決める三月になって社長がアルクフードの娘を雇い入れると言い出した。
しかも秘書課に。
書類を見てみると何の資格もない。まあPCくらいは今どきの子供なら普通に使えるだろうから事務仕事の手伝いができると言ったとこだろう。
確かに他部署に配属したとしても取引先の令嬢となると扱いづらいだろう。秘書一課で預かり、事務手伝いやお茶くみでもさせるかとため息が出た。
そんな私の思いも知らずに社長はとんでもない事を言いだした。
実際、引き受けるだけでも億劫なのに営一に配属するよう言い出す始末。
営一では最低限の英会話は必須。PC作業もけっこう任される事もある。秘書一課に荒木さんを呼び、新入社員を営一に配属する予定になってた。
「社長、営一では英語が出来ることが最低条件です。仁見さんの調書を見る限りでは英語に関する資格を全くお持ちでないようですが。それに既に新入社員から荒木の後任を選んでおります。」
「何度も海外旅行に行ってるようだし英語くらい喋れるんだろう。その新入社員を動かせないなら、その新入社員と共に営一担当にすればいい。ともかく凛さんは秘書課、営一担当で決定だ。」
これ以上反論も出来るわけがなく秘書課で仁見さんを預かることになった。
営一には次期社長最有力候補、社長の甥である祐世さんがいる。仁見さんの父親、現アルクフード社長と社長は高校時代からの友人だと聞いた事がある。
祐世さんと仁見さんを結婚させるつもりなのかもしれない。
結婚などはどうでもいいが、折原さんは絶対に秘書課に向いている。彼女ならどの部署に配属になっても大丈夫だろうが、彼女の代わりに甘えたお嬢様だけと言うのはありえない。絶対に後で後悔する事になる。だから不本意ではあるが営一にダブル配属する事にするか。
私はこの時の自分の判断を褒めてやりたい。
普段からギリギリの人数で業務をこなしている秘書課、退職を一年待ってもらった。
現社員から移動も考えたが、インターンに来ていた者の中に秘書に適した人物を見つけた。今年の新人はとても優秀で期待できる。私は四月の入社式が待ち遠しかった。
新入社員達の配属部署を決める三月になって社長がアルクフードの娘を雇い入れると言い出した。
しかも秘書課に。
書類を見てみると何の資格もない。まあPCくらいは今どきの子供なら普通に使えるだろうから事務仕事の手伝いができると言ったとこだろう。
確かに他部署に配属したとしても取引先の令嬢となると扱いづらいだろう。秘書一課で預かり、事務手伝いやお茶くみでもさせるかとため息が出た。
そんな私の思いも知らずに社長はとんでもない事を言いだした。
実際、引き受けるだけでも億劫なのに営一に配属するよう言い出す始末。
営一では最低限の英会話は必須。PC作業もけっこう任される事もある。秘書一課に荒木さんを呼び、新入社員を営一に配属する予定になってた。
「社長、営一では英語が出来ることが最低条件です。仁見さんの調書を見る限りでは英語に関する資格を全くお持ちでないようですが。それに既に新入社員から荒木の後任を選んでおります。」
「何度も海外旅行に行ってるようだし英語くらい喋れるんだろう。その新入社員を動かせないなら、その新入社員と共に営一担当にすればいい。ともかく凛さんは秘書課、営一担当で決定だ。」
これ以上反論も出来るわけがなく秘書課で仁見さんを預かることになった。
営一には次期社長最有力候補、社長の甥である祐世さんがいる。仁見さんの父親、現アルクフード社長と社長は高校時代からの友人だと聞いた事がある。
祐世さんと仁見さんを結婚させるつもりなのかもしれない。
結婚などはどうでもいいが、折原さんは絶対に秘書課に向いている。彼女ならどの部署に配属になっても大丈夫だろうが、彼女の代わりに甘えたお嬢様だけと言うのはありえない。絶対に後で後悔する事になる。だから不本意ではあるが営一にダブル配属する事にするか。
私はこの時の自分の判断を褒めてやりたい。