俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

美月side29


「はっ?忘れてたって何だよ!」


突然の福崎さんの大声にビックリした。
普段穏やかな人が怒ると本当に怖いもんだと思った。

どうも仁見さんが接待の予約を入れ忘れていたようだ。
直ぐに店に連絡を入れた仁見さん、長い付き合いの仲で急なお願いも聞いてくれる店であったが今日は本当に空きが無いのか断られていた。


「だから今日四人で予約入れて下さい。いつも入れてくれますよね。有知でムリならアルクフード社長仁見で。」


代替えの店が無いか荒木さんに連絡を入れていると仁見さんから信じられない言葉が発せられた。さすがに遠巻きで様子を伺っていた祐世が慌てて受話器を奪い店に謝罪をした。


「神崎です。いつも花桜さんにはお世話になっているにも関わらず失礼いたしました。」


数分間、祐世は頭を下げ話を聞いている。
その間に私は荒木さんから聞いた店に連絡を入れた。
何とか予約も取れホッとしたところで仁見さんと話をしていた祐世がこちらを向いた。


「どう?予約取れたか?」

「はい。荒木さんが教えて下さった店で予約取れました。それと昼から長田部長が花桜さんへお詫びに行って下さるそうです。」

「そうか。長田部長に俺からも連絡を入れとくよ。折原さんありがとう。」


この一瞬でものすごく疲れた様子の祐世。

夕飯を作ってあげたいけど今日はムリそうかな。
今日の帰りに買い物に行って作っておいたものを明日家に帰ってから届けようかな。



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