俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

「あのね、昨日、田所部長と宇留島さんと一緒に行ったでしょ?そこでね、変な話聞いちゃって。」


昨日美月は営業部長と宇留島さんと懇親会に出席してたよな。
何も言わず話し出すのを待っていると自分から抱きつき何も言わない。
そっと優しく抱きしめるとようやく話をしだした。


「丸藤の笹口さんがね・・・・、仁見さんのお父さんと先週会ったらしいのだけどね・・・」


仁見さん?

何か嫌な予感が全身を駆け巡った。


「祐世が次期社長に決定したって。」


うん、まあ今は候補となっているが決定と言ってもいいくらいだろう。


「でっ、・・・・、仁見さんと祐世の婚約も決まったって・・・。」

「はっ?」

今、なんて言った?

俺と仁見さんが結婚?いや婚約?


「美月、そんな話ないから。決まってないから。」

「うん。一緒に聞いてた田所部長も否定してたし、宇留島さんも怪訝な顔してたから違うんだろうなって思ってたけど、やっぱり不安で。」


美月を抱く手に力が入る。


「絶対にありえないから。その話。」


叔父に聞いてみるか?
いや、聞いたことでやぶ蛇になるとも限らない。
どうする事が一番なんだろうか。

まずは天に情報が入っているか確認してから考えるか。
そう思いながら迎えた週明け、社長室に朝から呼ばれた。





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