俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

私は土曜日と言う事もあって朝もゆっくりと起き、家での用事を済ませ夕方六時前に彼の家にやって来た。

祐世には出かけた後で会えなかった。
こんなに心細く不安になるなら、もう少し早く来て『いってらっしゃい』って言うんだった。

夜食と作り置きご飯を作りながらも何度も時計に目をやる。
食事の用意が全て終わってもまだ八時過ぎ。
九時ごろまでは会場にいるだろうから帰って来るのはまだ一時間以上後か・・・。


ソファーでテレビを観ていた。
観ていたと言うよりぼーっと眺めていただけ。
内容なんて頭に入って来ない。

そうしているうちに私は眠ってしまったようだ。
体は疲れてなくても心は疲れていたみたいだ。

チュッと頬に柔らかく温かい感触がした。
重い目を開けると目の前には優しく『ただいま』と目じりを下げた祐世の顔があった。


「お、お帰りなさい。いつの間にか寝ちゃってた。お腹空いてる？ご飯できてるよ。」

「待たせてごめんね。お腹グーグー鳴ってる。今日はいつも以上に挨拶が多くて全く食べれてないんだ。」

「わかった。直ぐに温めるね。着替えてきて。」


『わかった。』と言いながらキスをもう一度落としてベッドルームへ祐世は向かった。

本当にお腹が減っていたのだろう。
夜食だけでは足りず作り置き用に作ったおかずも祐世は数品食べてしまった。


「ふー、美味しかった。やっと落ち着いたー。」

「おそまつさまでした。」


満足そうに微笑む彼をみて、やっと私の心も落ち着いた。
片付けをし、お互いにお風呂も終わりくつろいだところで、祐世は話をきりだした。


「美月、結婚しよ？」


突然の告白に頭が真っ白になる。

結婚？

もちろん結婚するなら祐世としか考えられない。
でも、なぜ急にそんな話を切り出したのか想像がつかず答えも返せない。


「ごめん。急に言われても困るよね。ちゃんと説明するから聞いてくれる？」