俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
六時には宿に着いた。部屋に案内されると・・・。


「わあ!露天風呂が部屋に付いてる!」


仲居さんがいるのも忘れはしゃいでしまった。


「この部屋風呂の他にも大浴場もありますよ。そちらにも大きな露天風呂がありますので是非行ってみてください。」

「はい!楽しみにしています!」


元気に答えると仲居さんに『可愛らしい彼女さんですね。』とフフッと笑われた。

夕食は七時からだから話を先にするのかと思ったが『食事の前に大浴場の露天風呂に行こうか。』と言う祐世。
そして『部屋風呂は食事のあと一緒に入ろうな。』と。


お風呂から上がり部屋に戻ると食事の用意がちょうど始まる時間だった。
乾杯し美味しい懐石料理を堪能した。料理の最後にはクリスマス限定の特別ケーキまで付いてきた。

今年も忙しくてクリスマスは一緒にいれないかもと思っていたのに、祐世との結婚することになって、こんな素敵な宿でクリスマスを迎えれるなんて、今年の春に祐世が有知にいる事を知って、知らされなかった事に落ち込んだ時から考えも付かなかった。


「祐世、ありがと。」

「急にどうした?酔った?」


失礼な。

素直に感謝を伝えたかっただけなのに。
まあ少し酔ってきてるのは確かだけど。

食事も終え仲居さんの出入りが無くなったところで入籍について話合った。二人とも直ぐに結婚、籍を入れる事に意義はもちろんない。
それに年明け出席する予定の新年パーティーで祐世が『婚約者です。』と私の事を紹介するより『妻です。』と紹介したいと言う。

それぞれ親に電話を入れ報告するとトントン拍子に二日に両家の顔合わせ、三日に東京に帰ったら婚姻届けを出す事になった。

この話の展開に一番ノリノリな両母親が提出に必要な戸籍謄本や婚姻届けを正月までに取りに行ってくれると言う。

余りに早い話の展開に当事者なのにちょっと付いて行けない・・・。

でも嬉しい事だしまあいいか。




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