俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
夕方になり大翔たちと合流。

俺が年明けには入籍すると伝えると『えっ、祐世、入籍って美月ちゃんとだよな。』と聞かれた。

当り前だと憤慨していると大翔があの噂を先週聞いたと教えてくれた。
役員、いや部長クラスの者が聞いたと言うならまだしも入社一年目の大翔が知るって。まあその話を教えてくれたのは先輩らしいが、その先輩だって役職が付いてるような者じゃない。

この様子じゃ、俺の入籍も年明け一月中には知れ渡るだろう。

そんな所まで勝手に噂を広めて、アルク側は大丈夫なのだろうか。
あの娘を育て上げた親だからな、甘く策してたんだろう。

帰り際、もう一度朝倉に『神崎!美月のこと、これ以上泣かしたら許さないからね!』と念を押された。
何度言われても一年以上美月に淋しく悲しい思いをさせた事実があるから反論が出来ない。


「わかってるよ。俺だって美月を手放す気は元からない。ちゃんと守ってくよ。」


そう答えると朝倉は美月に抱きつき泣き出し、大翔には『俺たちが証人だ、ちゃんと守れよ』と念を押された。




翌日、駅で大翔たちと再び待ち合わせ実家へ戻った。
今日は美月とも駅で別れそれぞれの家に。
今晩と明日はお互いの家でくつろいで、明後日には顔合わせ。

その場で署名して三日に帰ったら役所に提出に行く。

三日後には美月と夫婦になるのか。

一人、実家の部屋のベッドに寝転がりながら夫婦になった後を想像し顔をニヤつかせた。




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