俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
美月side5
とうとう神崎君と会う日がやって来た。
谷川君の最寄り駅で七菜と待ち合わせをし、家に向かった。
「ごめんね、付き合わせちゃって。しかも谷川君の家までお借りすることになって・・・。」
「いいの。いいの。それより美月は大丈夫?心の準備は出来てる?」
「心の準備って大げさな。」
「でも絶対に神崎は告って来ると思うよ。そうしたら美月はどうするの?OK?NO?」
そうか、普通はそうか・・・。
「あんな、さらし者みたいになるのは・・・、だからもし告白されてもお断りするかな。」
「美月ちゃん、悪いな。」
「ううん。逆に七菜と谷川君を巻き込んじゃってごめんね。」
もう神崎君は来ていると言うので、谷川君にリビングまで案内された。
「あの、家族の人は?」
「両親は祖父母のとこに行ってて、姉はデート。みんな夜まで帰って来ないから。俺の部屋じゃ四人入ると狭いし、リビングじゃ落ち着かないかもしれないけど、ごめんね。」
自分とは全く関係ない事で場所まで提供してもらってるのに『ごめんね』なんて気を使わせてホント申し訳ない。
リビングのテーブルには既に神崎君が座っていた。
私が入って行くと『美月!』って抱きつきそうな勢いで近づいてきた。
急にキスをされた時の事を思い出し体が固まり動けずにいると、七菜が私の前に立ちはだかり、谷川君が神崎君の肩を掴み止めてくれた。
「お前なー、会えて嬉しいのはわかるけど美月ちゃん怖がって動けなくなってるだろ。」
「えっ、あっ、ごめん。・・・、美月・・・、今日は来てくれてありがと。」
なんて答えていいのか分からないでいると『とりあえず座ろう』と言って七菜が私の手を引いてテーブルにつかせてくれた。