俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
『祐世くん』談笑していると名前を呼ばれた。
「白藤社長。本年もよろしくお願いします。」
「ああ、こちらこそよろしく頼むよ。ところで聞いたよ、おめでとう。噂には聞いていたが本当に仁見さん所のお嬢さんと婚約するとはね。」
「は?」
俺の反応に違和感を覚えた白藤社長が右の眉をピクリと動かした。この人の癖で疑いを持ったり警戒をした時に出るのだ。『あの、仁見さんと婚約とは』と俺が話かけた時、会場の奥から仁見さんが甲高く甘ったるい声で近寄ってきた。
「祐世さん、探しましたよ。今来られたのですか?」
「何故、仁見さんが来られてるんです?」
「さあ、皆さんお待ちですよ。一緒に挨拶に回りましょう。」
おい、人の話を聞けよ。相変わらずイラっとする。
仁見さんの後から父親のアルクフード社長もニコニコと笑顔を浮かべながらやって来た。腕をからめようとしてきたのでスッと体をよけかわす。
「仁見さん、あなたは何故今日ここに?有知の出席者の中にはあなたの名前は無いが。」
俺の態度に気がついた仁見社長は『まあまあ』とその場を宥めようとするが娘の方は違った。やはり常識がない?脳内お花畑?だった。
「あら、私はアルクフード社長の娘ですよ。祐世さんと挨拶もありますし。」
顔を赤らめながら当り前と言う顔で答えた。
「あなたは今現在、有知の社員ですよね?今日はアルクフードの関係者として来たと。」
「当たり前でしょ?社長令嬢ですもの。」
自分で令嬢と言って恥ずかしくないのだろうか。
さすがに娘の態度に焦りを覚えたのか父親は何とかこの場から娘を連れ出そうと必死だ。
「では、あなたと一緒に挨拶に行く必要はないですね。まあ有知の人間だったとしても一緒に挨拶に行くのはごめんですが。」
「なんでですか?婚約者と一緒に挨拶回りをするのは普通でしょ?」
「はー、あなたはまだそんな事を言ってるんですか。あなたとは婚約どころかお付き合いを申し込まれた時点でお断りをしてますよね。それなのに有知に勤めれるよう、俺の職場に配属されるよう父親と叔父に頼み込んで。しかも勤めだしても仕事はしない、たまに出しゃばって来たと思ったらミスをしてこの数か月周りの者がどれだけカバーするのに走り回った事か。」
周りにいた者も騒ぎに気付き集まりだした。
仁見社長の顔色は青を通り越して白くなっている。
まさか娘が有知でそんな醜態をさらしていたとは思ってもいなかったのだろう。
まあ親や叔父たちに順調にお付き合いが進んでいると嘘の報告をしていたくらいだしな。
「それと年末にもハッキリと言いましたよね。社内で顔を合わせるだけの同期で、仕事の話以外した事も無い間柄なのに気安く名前を呼ばないでほしい。呼んでいいのは婚約者だけだって。あっもう婚約者じゃなく妻でした。」
そこでやっと事の次第を見守っていた人々の中から白藤社長が『祐世君、結婚したの?』と言葉を発した。
「はい。五年付き合っている彼女と昨日入籍しました。式はもう少し落ち着いてから挙げようかと思っています。もう少し先でもいいかと思っていたのですが親たちが意気投合して、結婚する気なら先にしたらと。自分達よりも盛り上がってましたよ。困った人達です。」
「ほー、相手は誰なんだい?」
「白藤社長も会った事ありますよ?えーっと・・・」
周りに出来た人垣をキョロキョロと見回した。
人垣の一番後ろで不安そうにこちらを見つめている美月を見つけた。
「白藤社長。本年もよろしくお願いします。」
「ああ、こちらこそよろしく頼むよ。ところで聞いたよ、おめでとう。噂には聞いていたが本当に仁見さん所のお嬢さんと婚約するとはね。」
「は?」
俺の反応に違和感を覚えた白藤社長が右の眉をピクリと動かした。この人の癖で疑いを持ったり警戒をした時に出るのだ。『あの、仁見さんと婚約とは』と俺が話かけた時、会場の奥から仁見さんが甲高く甘ったるい声で近寄ってきた。
「祐世さん、探しましたよ。今来られたのですか?」
「何故、仁見さんが来られてるんです?」
「さあ、皆さんお待ちですよ。一緒に挨拶に回りましょう。」
おい、人の話を聞けよ。相変わらずイラっとする。
仁見さんの後から父親のアルクフード社長もニコニコと笑顔を浮かべながらやって来た。腕をからめようとしてきたのでスッと体をよけかわす。
「仁見さん、あなたは何故今日ここに?有知の出席者の中にはあなたの名前は無いが。」
俺の態度に気がついた仁見社長は『まあまあ』とその場を宥めようとするが娘の方は違った。やはり常識がない?脳内お花畑?だった。
「あら、私はアルクフード社長の娘ですよ。祐世さんと挨拶もありますし。」
顔を赤らめながら当り前と言う顔で答えた。
「あなたは今現在、有知の社員ですよね?今日はアルクフードの関係者として来たと。」
「当たり前でしょ?社長令嬢ですもの。」
自分で令嬢と言って恥ずかしくないのだろうか。
さすがに娘の態度に焦りを覚えたのか父親は何とかこの場から娘を連れ出そうと必死だ。
「では、あなたと一緒に挨拶に行く必要はないですね。まあ有知の人間だったとしても一緒に挨拶に行くのはごめんですが。」
「なんでですか?婚約者と一緒に挨拶回りをするのは普通でしょ?」
「はー、あなたはまだそんな事を言ってるんですか。あなたとは婚約どころかお付き合いを申し込まれた時点でお断りをしてますよね。それなのに有知に勤めれるよう、俺の職場に配属されるよう父親と叔父に頼み込んで。しかも勤めだしても仕事はしない、たまに出しゃばって来たと思ったらミスをしてこの数か月周りの者がどれだけカバーするのに走り回った事か。」
周りにいた者も騒ぎに気付き集まりだした。
仁見社長の顔色は青を通り越して白くなっている。
まさか娘が有知でそんな醜態をさらしていたとは思ってもいなかったのだろう。
まあ親や叔父たちに順調にお付き合いが進んでいると嘘の報告をしていたくらいだしな。
「それと年末にもハッキリと言いましたよね。社内で顔を合わせるだけの同期で、仕事の話以外した事も無い間柄なのに気安く名前を呼ばないでほしい。呼んでいいのは婚約者だけだって。あっもう婚約者じゃなく妻でした。」
そこでやっと事の次第を見守っていた人々の中から白藤社長が『祐世君、結婚したの?』と言葉を発した。
「はい。五年付き合っている彼女と昨日入籍しました。式はもう少し落ち着いてから挙げようかと思っています。もう少し先でもいいかと思っていたのですが親たちが意気投合して、結婚する気なら先にしたらと。自分達よりも盛り上がってましたよ。困った人達です。」
「ほー、相手は誰なんだい?」
「白藤社長も会った事ありますよ?えーっと・・・」
周りに出来た人垣をキョロキョロと見回した。
人垣の一番後ろで不安そうにこちらを見つめている美月を見つけた。