俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
二カ月に一度の美月と一日デートの日で浮かれていると晴花から爆弾発言が。


「だって奏斗くんにつりあう女性になるんだもん!」


奏斗君って誰だ?

恋する女?

つりあう女性?

俺の脳内はショート寸前。
晴花が恋・・・。まだ五歳なのに・・・。

立ち直れず動かない俺をお義母さんが美月の元まで連れて行ってくれた。


「あれ?祐世どうしたの?」

「あのね晴花が奏斗君のこと喋っちゃったの。」

「えっ、それでこの落ち込みよう・・・。想像以上だわ。」

「晴花が心配してるから後よろしくね。」

「はーい。晴花、海翔行ってくるねー。晴花、海翔のことよろしくね。じゃ、行ってきまーす。」


気がつけば俺は車の運転席に座っていた。


「祐世、ぼーっとして事故しないでよ。」

「ああ。でも晴花が・・・。」

「ねえ、祐世。晴花はいずれお嫁に行っちゃうのよ?結婚しないにしても家は出て行くわよ?」

「でも、まだ五歳・・・。」


そう、まだ五歳なんだよ。早すぎるだろ。


「そっか、祐世は私じゃダメなんだ。じゃあ今日も出かけるの中止かな?私は一人で出かけてくるね。」


バタン。


あれ?なんでドアが閉まったんだ?
えっ、あっ、美月!


「ごめん。ちょっとショックで。いつもパパが一番大好きって言ってくれてたから。」


急いで車を降り美月を追いかけ後ろから抱きしめた。


「そうだよな。俺には美月がいるのに、せっかくのデートの日なのにごめん。」


そうだよ、俺には死ぬまで美月が一緒じゃないか!


「もう私の事忘れちゃいやよ?」


そんな甘い顔で言われたら・・・、ああもうムリ!


「美月、今日の予定は変更。美月をメチャクチャ甘やかしたい!」


本当は海浜公園でのんびりしてドライブデートのつもりだったけど。
車に戻った俺が予約の電話をかけたのは


「コンチネンタルホテルです。」

「いつもお世話になっております。有知商事の神崎ですが今から部屋用意できますか?」

「お世話になっております。いつものスイートでしたら直ぐにご用意が出来ますが。」

「じゃあ、二十分ほどで着きますのでよろしくお願いします。」

「かしこまりました。お待ちしております。」


『えっ、デートは!?』って美月が隣で騒いでいるが、俺を立ち直らせるためとは言え煽った美月が悪い。


「ちゃんとルームサービスで美味しい料理も用意してもらおうな。」






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