俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
「祐世、学校では美月ちゃんに絶対に関わりを持たないって約束出来るか?」
はっ?関り持たないってムリ・・・だろ。
そんな事したら知らなかった頃に戻っちまう。
「お前が約束できるなら週末の勉強会にもお前を招待してやる。」
?勉強会?
「神崎、あんたも受験生でしょ?後数か月で本格的に受験が始まる。休日に一人で勉強してると気が抜けがちでしょ?わからないところで止まってしまったりしたらなおさら。だから予定が合う週末は一緒に勉強会をする事にしたの私達。そこへ約束が出来るならあんたも参加させてあげる。神崎、チャラいけど勉強はできるし。大翔ももれなく付いてくるけど。」
朝倉からの提案に俺の脳内コンピューターが一瞬で損得勘定をはじき出した。
「わかった。学校では今までどおり美月に近づかない。」
「よし!じゃあ勉強会の日時や場所は決まれば俺がお前に伝えるから。」
結局、学校では美月と会えないだけじゃなく連絡先すら今日は教えてもらえなかった。
でもまあ全く会えないわけじゃない、話を出来ないわけじゃない。
もれなくお邪魔な大翔や朝倉も付いてくるが下手すりゃ毎週会える。
そう思うとここに来た時よりも晴れやかな気分だった。
せっかくいい気分だったのに美月と朝倉が帰った後、大翔の言葉でまた落っこちた。
「なあ、さっき告白の時に言ってたけど、初めて会って直ぐに同意も無しにお前キスしたの?」
「ああ。ちょうど面倒くさいやつらから逃げてて、一人で柵にもたれかかってた美月が目に入って抱きついて隠してもらった。でっ、離れようと思ったけど目が合った瞬間に衝動的に?」
「はあ?見ず知らずの人に抱きついてキスまでされてって・・・。お前アウトだろ完全に。それでよく美月ちゃんの前に出て来れたな。」
「俺の本能が運命だって言ってんだよ。悪いか!」
「悪い!その話、最初から知ってたらお前に協力なんてしなかったぞ。七菜がブツクサ最初に言ってた意味がわかったわ!本当なら痴漢?通り魔?みたいなお前と二度と会いたくなかっただろうに・・・。」
痴漢?通り魔?そんなやつらと俺を一緒にする・・・な。
いや、美月にしたら一緒・・・か。