俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

美月side12

四月に入れば入学式に健康診断と何かと大学に行くことが多くなり祐世ともなかなかゆっくり会えない。本格的に学校が始まると一年と二年のうちに取れるだけ単位を取ろうと組んだカリキュラムは結構ハード。
よく大学生から聞く『〇曜日は全休』なんて曜日はない。

親は月十万円送ると言ってくれたが、学費も払ってもらうため心苦しい。
しんどい時は頼るからと家賃と光熱費等の八万円を毎月仕送りしてもらう事になった。

これからは自分で食費や交際費、衣服代それに学校の教材費用も必要になる。
小さいころからのお年玉貯金は多少あるものの、いざという時の為に取っておきたい。

ちょうど駅前のカフェを併設しているパン屋さんでバイトの募集をしていたので面接を受けてみると無事受かった。
平日二日と土日のどちらかの夜五時から十時までと午前中授業の無い水曜日の午前七時から十一時まで。月にしたら八万近くになる。

これなら生活も何とか余裕でやっていける。

祐世に報告したら『夜十時って遅くないか？』と過保護な事を言っていた。
でも居酒屋なんかだと十二時くらいになるみたいだし飲食系にしては早い方だと思う。

七菜は学校近くのレストランで谷川君は自宅近くのドラッグストア、そして祐世は自宅駅前のカフェレストランでそれぞれバイトが決まった。