俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
それにしても祐世、あまりインターンと行ってないけど就活大丈夫なのかな・・・。


今まで七社のインターンを受けたけど今日のここ、有知商事が一番大きい。

本社は地上三十七階、地下三階建て、地下一階から地上六階まではレストランやショップのある商業施設、八階から最上階に大小さまざまな業種の会社がオフィスを構える大きなビルの十七階から二十階にある。一階オフィスエントランスから八階まで上がり、そこでローカルエレベーターに乗り換え有知商事の受付がある十七階へ。

受付で手続きを済ませると同十七階にある第一ミーティング室へ案内された。案内された部屋には既に三人の出席者が座っている。部屋を見渡すと約十五人ほどの席が用意されていた。

一日目は午前中有知商事についての話を聞いた後、十五人を三グループに分けて社内案内。そして午後と明日、明後日の午前中で三つのグループに別れ模擬商品開発案を考え最終日午後よりプレゼンを行う。

私はAグループになった。
メンバーは女子二人、男子三人。みな違う大学かと思っていたが坂上君は私と同じA大、横井君と猿渡君はK大、高橋さんはR大だった。
横井君が自然とチームのリーダー的役割をし、みんなで出し合い決まった内容をPCの得意な高橋さんがパワポでプレゼン用のデーターを仕上げていく。

あっという間に三日間のインターンは終わった。



そしてこのインターンを受けた二か月後、有知商事から面接を受けないかと連絡を貰った。正直、有知商事の後に二社ほどインターンに参加してみたが、どれもピンとくるものがなかった。それだけあの三日間のインターンは充実していたから。
だから声がかからなくても一般試験は受けてみようと思っていた。お声のかかった面接に受かったとしても、その後もう一度面接があり、それに受かって初めて内定がもらえる。
道のりはまだ長い。

でも嬉しくて『祐世!前にインターンに行った有知商事から面接を受けないかってお誘い貰ったの!』と、たまたま一緒にいた彼に報告したが何の反応もなかった。




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