俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
自分の家でも良かったが、一人暮らしを始めた家をまだ一度も見たことがない。
美月の家見てみたい。
それに自分の家に連れ込むと長い間美月不足の俺はちゃんと話終わるまで理性を保つ自信が無かった。


「美月の家も見てみたい、だから続きは美月の新しい家で話してもいい？」


何も言葉は無いが頷いてくれたので美月の家に向かうべく駅の方角へ歩き出した。

俺のマンション近くを通り過ぎ駅まで来るとポケットに入れたスマホが鳴りだした。
画面を確認すると（社長）の文字。
嫌な予感がしたのでそのままポケットに入れようとすると『出た方がいいよ。』と。

隣にいた美月からも（社長）の文字が見えたのか・・・。

彼女に言われ、しぶしぶ電話に出る事にしたのが間違いだった。


「おう、祐世やっと出たか。今、アルクフードの仁見社長と一緒に飲んでるんだ。今から来ないか？」

「いや、俺にも予定があるんだけど。今、人と一緒だし。」


その言葉を聞いた美月が『私帰るから行って』と小声で言い俺から離れて行こうとした。
咄嗟に腕を掴んだが社長、いや叔父と話を付けている隙に美月は俺から離れ人混みの中に消えて行った。
急いで電話を切り追いかけたが美月を見つけることが出来ない。

新しい家も知らない、電話をかけたがその日美月が電話に出る事もメッセージに既読が付くことも無かった。





< 88 / 167 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop