幽閉の鬼火〜榊第一高校生徒会の怪奇譚〜
「あ、あたしこの衣装春の新入生歓迎会で見ましたよ。すごい、こんなに細かく刺繍されてるんですね」
「美術がやりたくて入部してくれる子もいるの。役者だけじゃ舞台は創れないから本当にありがたいと思ってる」
「この立て看板も素敵だなぁ」
「あぁ、それは……きゃあ…ッ」
唐突に、入口のところに立っていた岩橋さんが何かに弾かれたように外に尻もちをついた。
次の瞬間、開いていたドアがあたしたちを残してバタンッと勢いよく閉まる。
「なに……?」
突然のことにあたしたちは閉まったドアを見つめる。
その音に初めに気がついたのは白川先輩だった。
「なんだ?この音…」
───カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ
「ね、ねずみとか!」
「ねずみがこんなにでかい音出すかよ」
「じゃあリスとか!」
「いるわけねぇだろ」
「だって、じゃあこの音は」
あたしが藤原に噛み付いたその時だった。
「美術がやりたくて入部してくれる子もいるの。役者だけじゃ舞台は創れないから本当にありがたいと思ってる」
「この立て看板も素敵だなぁ」
「あぁ、それは……きゃあ…ッ」
唐突に、入口のところに立っていた岩橋さんが何かに弾かれたように外に尻もちをついた。
次の瞬間、開いていたドアがあたしたちを残してバタンッと勢いよく閉まる。
「なに……?」
突然のことにあたしたちは閉まったドアを見つめる。
その音に初めに気がついたのは白川先輩だった。
「なんだ?この音…」
───カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ
「ね、ねずみとか!」
「ねずみがこんなにでかい音出すかよ」
「じゃあリスとか!」
「いるわけねぇだろ」
「だって、じゃあこの音は」
あたしが藤原に噛み付いたその時だった。