幽閉の鬼火〜榊第一高校生徒会の怪奇譚〜
旧体育館に戻ると、岩橋さんの言った通り、みんな心ここに在らずな様子で、何をするにも数人で固まって行動しているように見える。
理香さんはその中で副部長らしき人を見つけると、走り寄って部活切り上げの旨を伝えた。
体育館全体に集合がかかって、小ミーティングが始まる。
あたしはというと、白川先輩ご所望の情報を求めて、舞台の上やらしたやらを探索していた。
2人の足を掴んだのが霊なら跡が残っているとは思えなかったけど、今までずっと部室にしかなかった被害が、急に舞台上まで及んだということは、なにか理由があるに違いない。
その理由が分かればいいんだけど……。
「やっぱり何も無いよねぇ」
舞台はごく一般的な高さで、躓くようなものも変形も何も無かった。
「代役が2人共、か……」
「金森さん」
後ろから遠慮がちに声を掛けられて、あたしは慌ててはい、と返事をする。
理香さんはその中で副部長らしき人を見つけると、走り寄って部活切り上げの旨を伝えた。
体育館全体に集合がかかって、小ミーティングが始まる。
あたしはというと、白川先輩ご所望の情報を求めて、舞台の上やらしたやらを探索していた。
2人の足を掴んだのが霊なら跡が残っているとは思えなかったけど、今までずっと部室にしかなかった被害が、急に舞台上まで及んだということは、なにか理由があるに違いない。
その理由が分かればいいんだけど……。
「やっぱり何も無いよねぇ」
舞台はごく一般的な高さで、躓くようなものも変形も何も無かった。
「代役が2人共、か……」
「金森さん」
後ろから遠慮がちに声を掛けられて、あたしは慌ててはい、と返事をする。