僕の彼女はかっこいい
「これからはもっと頼っていいのよ。お父さんが夜勤のときはうちにご飯を食べに来て」
しょうちゃんママにそう言われたのは、お母さんが出ていってから二日後のことだった。
手続きとかがあるから一週間仕事を休むと言って、慌ただしくしていたなかで私のことを考えて頼んでくれたんだろう。
家族ぐるみで付き合いがあったとはいえ、正直今よりもまだ距離があったのにも関わらず、優しくしてくれたしょうちゃんの家族は少しだけ見ているのが辛く感じた。
しょうちゃんは今よりもっと普段からあまり話さなくて、その時も近くにいて私のことを見ているだけだった。
「嬉しい、ありがとう」
落ち込んでいる、可哀想と思われたくなくて、精一杯の笑顔と明るい声で返すとしょうちゃんママは少しほっとした表情をした。