僕の彼女はかっこいい
side みなみ
「なんか、私……可愛くないかもしれない」
「え?なに?」
目の前でお父さんが聞き返してくる。
水族館から帰ってきて、しょうちゃんとわかれて家で夕食の時間だ。
夕食も一緒にどこかで食べようと言った私を、今日はお父さんがいるから一緒に食べなとしょうちゃんは促し、水族館でお土産を買ってすぐに帰宅した。
しょうちゃんとならいつでもご飯くらい食べれるし、私の周りの環境含めて大切にしてくれるしょうちゃんのことも好きだ。
初めてのデートはしょうちゃんが隣にいるってこと自体楽しくて、自分だけが楽しんでいた気がする。
「しょうちゃんとデートしてきたんだけど、自分のペースになっちゃったし、うまく甘えられないし、なんか可愛くないなと思って」
父親と仲悪い時期はうちにはなく、大体のことはなんでも話す。
仕事で毎日顔合わせるわけじゃないからという理由もあるかもしれない。
「みなみ、翔平くんと付き合ってるの?」