僕の彼女はかっこいい
「しょうちゃん、何色の浴衣が好き?」
浴衣が好きというよりも、彼女の浴衣姿が見たいから何色でもいい。
でもきっと何でもいいっていうより、ちゃんと答えたほうがいいんだろうな。
「みなみは暖色が似合うから、赤とかがいいんじゃない?」
「わかった、赤見てみる。だから今日一緒に帰れないからね」
「うん、遅くなるなら連絡しなよ」
頷いて目の前から去っていく彼女の足元を見る。
ぱっと見るだけじゃ全然分からないけれど、彼女の左足の靴下には足首の所だけ少し膨らみがある。
あの日プレゼントしたアンクレットは、毎日つけてくれているようだった。