僕の彼女はかっこいい
すると山木は少しの間黙ってから、僕の腕を掴んで立ち止まった。
「ん?なに?」
捕まれて立ち止まって山木のほうを見ると、俯いて顔をあげた山木と目があった。
「私、翔平といつか付き合うんだと思ってた。お互い一番仲良かったし……私翔平のこと好きだから」
大して驚きもしなかったのは、そんな雰囲気を全く感じなかったわけではなかったからだ。
何より祐介達も早く付き合えと進めてくるし、彼女がいなかったら自然とそうなってた可能性もある。
「……ありがとう。でも昔からみなみしか好きじゃないんだ」
そう言った瞬間少し山木の目が潤んだ。