僕の彼女はかっこいい
帰りの電車は空いていた。
そうはいってもまだ16時頃だからだ。
夕方以降は朝まではいかないも、帰宅ラッシュでまた混んでくる。
「明日の朝はもう少し早く出よう」
「一緒に行ってくれるの?」
「断っても迎えにくるじゃん」
断っても来るだろうし、女性専用車両に行けと言っても行かないだろうから、しょうがない。
嬉しそうに笑う彼女は、混んでないのにも関わらず、僕の腕を掴んだ。
胸が苦しくなるのを悟られないように、僕は彼女のほうから目を背けた。