僕の彼女はかっこいい
私基準でいいなら充分変なことだけど、そんな風に聞いてくるってことは、あれは彼の日常茶飯事なことなのかな。
「なんか、可愛いとか?そんなようなこと言われた」
そう言うと咲良は笑う。
「塩川モテるからさ、可愛い子とかじゃなきゃ自分と似合わないと思ってて、可愛い子にばっかちょっかいかけるんだよね」
よくある性格より顔ってやつか。
「可愛いなんて聞きあきたよ。自分のためと好きな人のために努力してるんだもん」
呆れた顔で私がそう言うと、咲良はさらに大きな声で笑った。
こうやって大きく笑っていても、誰にも会話を邪魔されないのが、カラオケのいいところだ。