僕の彼女はかっこいい
「へぇ、すごいたくましいね」
一瞬少しはりつめた空気だったのが、橋田先輩の一言でほぐれた。
「みなみ、帰ろう」
「うん」
残っている二人に声をかけて部室を出てしばらく歩くと、彼女がごめんねと謝ってきた。
「なんで?」
「なんか空気悪くしちゃった。しょうちゃんの友達と先輩なのに、気まずくなったら…」
さっきのはどっちかというと山木が悪いと思ったのだが、彼女的には空気を悪くしてしまったことが気になるらしい。
「むしろごめん。嫌な思いしたな」
僕がそう言っても彼女は首を振る。