僕の彼女はかっこいい
side みなみ
しょうちゃんが大丈夫と言った通り、文芸部の人とも特にわだかまりが残るわけでもなく、山木さんには謝られたくらいだった。
こないだの私の言葉が効いてか、山木さんにも日々可愛くなろうとしている努力が見られる。
自分で言ったことなのに焦っていた。
“追いつくから”
そう言ったしょうちゃんは、あれから何か変わった気がする。
見た目は全然変わらないし、私に接してくる態度も変わらない。
見た目以外で変わったことといえば、しょうちゃんのまとっている空気が変わった。
あの時の真剣な眼差しを見て、私はもっとしょうちゃんに惚れ直した。
どうしようと思った。
そしてこの表情を他の誰にも見せちゃだめだと焦った。
しょうちゃんが何を考えているか分からないけれど、私的には山木さんと二人きりで部室にいることのほうが問題だ。