激おこ転生幼女のモフモフ無双!
 あどけない彼女の微笑みを前にして、飛躍し過ぎな今日の自分の想像力に苦笑した。どうやら、俺は初めての長距離飛行と消火作業で、心が興奮しているに違いない。そのせいで、正常な思考を欠いているのだ。
「それよりもフローラ、君のドラゴン殿に、アレの炎を消すよう頼んでくれ。あの炎だけは、なにがしかの意思が働いているのだろう? ペールブルーのドラゴン殿の水で消えんのだ。骨の髄まで焼き切ってしまってもいいのだが、戦後の処理には奴の署名があった方が、色々とことがスムーズだ」
 俺があえてフローラに頼んだのには理由があった。
 俺たちの横で二匹のドラゴンは、ツンツン、スリスリと互いの鼻先を寄せ合って、愛を確かめ合うのに忙しそうだ。とてもではないが、俺の言葉に耳を傾けてくれる状態ではない。しかしフローラの頼みであれば、きっと聞き入れられるだろう。
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