激おこ転生幼女のモフモフ無双!
 理性的な思考も、目先の欲望がのみ込んでしまう。「お腹が空いた」や「おしめが濡れた」はもちろんのこと、「背中が痒い」「部屋が寒い」といった小さな要求でも、抑えることは困難だ。
 要するに、「ママ、おっぱいはその薬草が煮込み終わった後でいいわ」なんていう、気の利いた台詞は言えない。今の私は見た目通り、直情型の赤ちゃんで間違いなかった。
 まったく、なにが悲しくて二十二歳で乳飲み子なんてやらなくちゃならないのか。
 だけど目下の問題は、それよりなにより……オイ、神様一年生! 私は声を大にして、断固徹底抗議したい!
 あれだけでかい口を叩いておきながら、いざ転生を果たしてみれば約束が不履行というのは、一体どういう了見よ!? 今世のママまで動物アレルギーなんてありえないだろ、コンチクショーー!!
 心の中で、悪態を叫んだ。
 しかし、あれだけ願った”モフモフライフ”が、いまだ叶っていないのだから、私が激おこするのだって無理はない。
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