激おこ転生幼女のモフモフ無双!
 俺自身思うところがあり、ユルグらと待っていれば、口笛を聞き付けてすぐに散り散りになっていたドラゴンたちが集まってくる。
「ドラゴン殿! フローラに、不測の事態がおこった! この岩の奥から悲鳴があがり、その後、一切の返答が途絶えた。事情を知る可能性のある男たちの行方を捜して欲しい! 男たちは農民に扮した三人組だ」
「ギュァ(あ。それなら見たぞ。やたらキョロキョロと周囲の目を警戒しながら、東に向かって馬で駆けてった)」
「ギュガッ(ほー、奇遇だな。儂も数人の男らが岩山のあっち側から大荷物を抱えて東へ荷馬車を走らせていくのを見た。だが、奴らの格好は農民のそれじゃなく、あんたらのようなカッチリとした服だったがな。ここいらにはそぐわん風貌だったから、少し珍しいと思って見とったんじゃ)」
 俺が伝えれば、二頭のドラゴンから「ギュァ」「ギュガッ」っと声があがった。フローラと違い、俺には彼らの言葉の意味など知る由もない。
 しかし、彼らの口振りや表情を注視していれば、なんとなく察することはできる。
< 260 / 325 >

この作品をシェア

pagetop