激おこ転生幼女のモフモフ無双!
 スカーレットが彼らに協力を取り付けてくれただけでも、破格の待遇と言えるだろう。ならば騎士たちは、ここから先は自助努力で頑張るべし!
「ピンクのドラゴンさん、オムレツをもう一皿いかがかしら? これが最後の一皿になるわ」
「きゅー(ぜひ、いただきます)!」
 ママが差し出す最後のオムレツを、スカーレットが嬉々として受け取った。彼女の尾っぽが、喜びの感情を映して揺れる。モコモコでふわふわの尾っぽが、ゆら~りゆら~り、床の上を行ったり来たり……。
 ……へへへっ。この尾っぽ、やらかくて、いいよねぇ~。
 かく言う私も、人(竜)のことは言えなかった。揺れるモフモフの尾っぽをモフるのに忙しく、竜たちに「乗っけてあげて」とお願いしに行く気もないのだから。
「う、うっ、うわぁぁあぁあ~」
 騎士たちの素っ頓狂な叫びを尻目に、私は揺れる尾っぽを追いかけて、居間を行ったり来たりと忙しかった。
 あ、そうだ! みんなの訓練が終わったら、竜たちに「モフらせて」ってお願いしに行かなくちゃ~♪
 ……あぁ、なんて穏やかな昼下がり。あぁ、幸せだ――。

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