激おこ転生幼女のモフモフ無双！

　……でも、スカーレットがフレンドラさんが側にいない時を狙って大食らいをするのは、きっと女心なんだよね。そう考えれば、恋する心は人も竜も同じなのかもしれない。もっとも、前世も含め、恋にはとんと縁のなかった私にはよくわからないけどさ。
「ッ、テェッ」
　そうこうしている内、哀れな銀髪の騎士が脇腹をさすりながら体勢を起こす。
「ユルグ、無事か!?」
　すぐにフレディが駆け寄って、直々に肩を貸す。
「はい。なんとか直前に後ろに飛んだんで」
「そうか！　一応、消炎薬を塗っておいた方がいい。皆はしばらく自主訓練を続けてくれ」
　フレディは騎士たちに言い置くと銀髪の騎士、ユルグさんを伴って奥に引っ込みかけて――。
「皆、訓練にはくれぐれも気を抜くな。今の一件で重々分かったと思うが、どれほど友好的な関係を築いてもドラゴンが地上最強にして凶悪な生物であるということに変わりはない。僅かな気の緩みが、命とりになる。竜騎士を志す者として、これを肝に銘じて訓練に臨め」
「「ハッ！」」