独占本能が目覚めた外科医はウブな彼女を新妻にする【番外編】
心強い言葉を聞いて安心していると、大きな手が肩の上にのり、抵抗する間もなくソファに押し倒されてしまった。
えっ? 運動って、こういうことだったの?
騙されたと思ったものの、手首を押さえつけられてしまっては身動きが取れない。
「もう。樹さんの意地悪」
唇を尖らせて文句を言うと、樹さんがクスッと笑った。
「こういうのも嫌いじゃないくせに」
樹さんの言葉は、あながち間違っていないから困る。
トロトロに甘やかされるのもうれしいけれど、ときには強引に攻められるのも悪くないと思ってしまうのだ。
「んっ」
勢いよく塞がれた唇の端から吐息交じりの声を漏らし、次第に熱を帯びていくくちづけに夢中で応える。そして軽く息を上げて、お互い一糸まとわない姿になった。
「華」
私の名前を呼ぶ樹さんの唇が、首筋を這って胸もとにゆっくり移動していく。
「樹さん」
愛しい人の名前を呼び返し、体を小さく震わせながら甘い刺激に酔いしれた。