ラグジュアリーシンデレラ
そして私達は、一番前のベンチで座った。

「結野、話がある。」

「はい。」

私は膝を林人さんの方に向けた。

「これからの話なんだが……」

胸がズキッとした。

今回の事で、私がいかに林人さんに似合わないかを、思い知った。

たぶん、林人さんもそうなんだと思う。

だから、今日ここでお別れを言われても、仕方がない。


「今日の事で、余計君との未来が見えたよ。」

「私も……」

「本当に?」

林人さんは驚いている。

「私、まだ子供でした。林人さんの彼女なんて、荷が重すぎて私には無理みたい。」

「ちょっと、結野?」

「それに比べて、亀山さんは林人さんの事、すごく分かっている。彼女みたいな人と、結婚すべきよ。」

「何言ってるんだよ。」

林人さんは、私の両腕を掴んだ。
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