ラグジュアリーシンデレラ
第8話 娘と結婚しろ
そして私の事は、どうやら林人さんのりずさんのご両親の耳にも、入ったみたい。

ある日、このオフィスビルには見慣れない人が、会社にやってきた。

「井出君は、いるかね。」

対応したのは亀山さんで、すごく焦っていた。


「誰?あのたぬき親父。」

「さあ?」

留美子さんも興味深々だ。

「お待たせしました、朝倉社長。」

朝倉!?

もしかして、りずさんのお父さん!?

「留美子さん、大変です。」

「なに?」

「あの人、りずさんのお父さんかもしれません。」

「朝倉さんの?何しに来たの?」

たぶん、りずさんが私の事を言ったんだ。

「たぶん、婚約を断った事に意見をしに来たんだと思います。」

「ええっ?」


社長室を見ると、林人さんは何度も頭を下げている。
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