ラグジュアリーシンデレラ
そして、今日は結婚届けを提出するという時だ。

「結野さん、ちょっと来てちょうだい。」

「はい?」

亀山さんに連れて来られたのは、会議室だった。

「うわーっ……」

そこには豪華なウェディングドレスが飾ってあった。

「これ、着てちょうだい。社長室で結婚式するから。」

「ええっ?」

「じゃあ、お願いね。」

亀山さんは、初めて見るかもしれないと言うくらいの笑顔で、会議室を出て行った。


「着るしかないよね。」

私はそのウェディングドレスを着て、会議室を出た。

すると、同僚の女性達が廊下で待っててくれた。

その中には、涙を流す斉藤さんの姿も。

「特別にお呼びしたのよ。」

留美子さんも涙しながら、私に手を叩いてくれた。

「結野ちゃん、よかったね。社長と結婚できて。」

「斉藤さん……ありがとう。」

なんだか自分もウルってきちゃった。
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