ラグジュアリーシンデレラ
「さあさあ、飲んで。」

「はい。」

私は、ソルティドッグを塩を回しながら飲む。

こんなに本格的なソルティドッグを飲むのも、初めて。


「そう言えば、もう一つの仕事はどう?上手くいってる?」

「そうですね。当たり障りなくやっています。」

周りには短大卒の人とかばっかり。

大学を中退した私とは、全く違う。

何て言うんだろう。

ちゃんと、一つの事をやり切って来た人達?

途中で投げ出した私は、中途半端なのだろう。


「そうか。結野ちゃんはきっと、優秀な人材なんだろうね。」

「そんな!そんな事ないです。ただの事務員ですよ?誰でもできますって。」

「誰でもできる仕事を、できない人もいるんだよ。」

「そうですか?」

何だか井出さんに褒められたみたいで、嬉しい。

そうなると、お酒は早々にすすんでしまった。


「結野ちゃん、大丈夫?」

「大丈夫です。」
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