ラグジュアリーシンデレラ
第5話 一人占めしたい
家に帰って来てから、青志の様子がおかしかった。

「どうしたのよ。」

「別に。」

聞いても、何も答えない。

「何も言ってくれなきゃ、分からないでしょ。」

青志はちらっと、私の方を見た。


「じゃあ、言わせてもらうけれど。」

青志は、髪をぐしゃぐしゃにした。

「あの人は、姉ちゃんに合わないと思う。」

「あの人って、林人さんの事?」

「そう。」

私は落ち着いて、青志の隣に座った。

「どういうところが?」

「あの人、俺達の事、見下してるでしょ。」

「そんな事ないわよ。」

「いいや、あるね。」

青志はそう言うと、テレビの電源を着けた。

「それに、身分が違い過ぎるよ。」

「それは……」
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