ラグジュアリーシンデレラ
1か月後。私は、派遣の仕事と清掃の仕事を辞めて、林人さんの会社に入社した。

「今日からスタッフの一員になりました、川畑結野です。宜しくお願いします。」

皆さんに挨拶をすると、拍手で迎えられた。

「川畑さん。一緒に働く深谷留美子です。遠慮しないで留美子って言ってね。」

「宜しくお願いします、留美子さん。」

留美子さんは、茶髪のセミロングで、スカートが似合う女子だ。

「早速なんだけど……」

留美子さんが、分厚いカタログを持って来た時だ。


「川畑さん。ちょっと来て下さい。」

黒いスーツを着た、黒髪ロングの人に手招きされた。

「うわっ!亀山さんだ。川畑さん、何かしたの?」

「いいえ。まだのはず。って、亀山さんって誰ですか?」

「社長秘書よ。クールビューティーって感じ。」

「クールビューティー……」

それだけで、怖いイメージが彼女に付いてしまった。

「川畑さん、早く。」

「は、はい。」

今日はまだ出社して、挨拶しただけだと言うのに、何かしでかしてしまったんだろうか。

もしかして、この服装が悪かった?
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