ラグジュアリーシンデレラ
「はあーっ、疲れた。」

家に帰って来て、私はソファに横になった。

事務作業は慣れているはずなのに、脳みそが疲れている。

余程緊張したのかな。


「ただいま。」

「青志、お帰りなさい。」

ソファで潰れている私を見て、青志はため息をついた。

「あいつの会社に移った途端、これだ。本当は合ってないんじゃないのか?」

「失礼ね。今日は初日で、緊張しただけよ。」

ソファから起き上がって、キッチンへ行くと、青志がガサッと袋を開けた。

「今日も廃棄だけど、持って来たよ。」

「ありがとう。」


ちょうど疲れていたところだから、よかった。

「そうだ。林人さんの事なんだけど。」

「あいつがどうしたって?」

「あいつって言わないの。私よりも一回りも上の人よ。」

「はいはい。」

返事はするんだけど、気づくとまたあいつになっているんだよね。

「……もう一度、3人で会えないかって。」
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