ヤンデレ彼氏の育成方法
「おかえり!お腹すいたでしょ」


ご飯できたからね、と言うと、彼女はありがとうとはにかんだ。

可愛い。キュンってした。
楓は基本かっこよくてクールだけど、たまーに可愛い。
甘えてきた時とか、笑った時とか。

それが堪らない。


「晩御飯何?」

「楓の好きなエビチリ」

「やった、陸斗の作ってくれるの好き」


お腹すいた〜♪なんて歌いながら、着替えに部屋に行く。

なに、なに、僕の作ってくれるのが好きって...
どこでそんなの覚えたわけ!?

心臓が痛いよぉ...可愛すぎるよぉ...


「明日洗濯するから、服出しといてね」

「洗濯は私がやっておくよ」

「いいの、僕がやるもん」

「何で?そういう約束だったじゃん」


一緒に住む時の約束。
料理は僕、洗濯と掃除は楓。

ぱちぱちと彼女は瞬きしながら僕を見つめる。


「楓は疲れてるから、少しでも僕がやってあげたいの」


ダメ?と上目遣いをすると、お願いね、と頼んでくれた。

彼女が僕の上目遣いに弱いのを知っている。

...これじゃどちらが男か分からないけどね。


「明後日は私がやる」


すぐに借りを返す主義の彼女が今日も可愛い。

身の回りの事をこなすとか、彼女に全部任せて、僕がやってほしいくらいだ。
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