ヤンデレ彼氏の育成方法
「ただいま〜」

「あら楓ちゃん、おかえり〜!」

「お義母さん!?」


くっ、彼女以外の女なんてお母さん以外にいないし、それ以外入れたくないっ!!


「お疲れ様、お仕事で活躍してるみたいね?」

「活躍だなんてそんな、まだまだですよ」

「謙遜しないの〜、ほら着替えて来なさい。
今日は八巻家直伝の和食とババロアよ〜!」

「はーいっ!」


元気に部屋に入って着替えに行く楓。
お母さんと仲良くできるのはきっと、彼女の会話力によるものだろう。


「まったく家に入れてくれないと思ったら...
そういうことだったのね?」

「え?」

「もう、甘々でいいわね。
粗方二人の空間を邪魔されたくなかったんでしょ?」


死んだ父さんも似たこと言ってたわよ、と笑う。


「父さんも中々に束縛激しくて嫉妬深かったから、あなたにもその血が継がれたのね」


嫌な血だ...!
重すぎて嫌われたらどうしてくれるんだ、父さん。


「大丈夫よ、楓ちゃんなら大事にしてくれるわよ」


いい子みたいだからね〜と鼻歌を歌う。
お腹すいたぁ、と楓が部屋から出てきた。


「そうそう楓ちゃん、今日はちょっと相談があるのよね」


ご飯食べながら話しましょ、と母さんが食器を運ぶ。


「2人とも、そろそろ結婚考える時期じゃない?」

「...ほう?」


コップにお茶を注ぎながら、楓が興味深そうに言った。
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