密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~
帰宅してまずはふたりでお風呂に入り、それからご馳走の準備。
朝すでに焼いておいたローストチキンを温め直したほかに、煌人と一緒に生野菜をちぎって作ったサラダ、すりおろし人参と牛乳をコンソメで煮た簡単ポタージュもテーブルに並んだ。
「いただきまーす!」
「慌てないで、汚すから」
いつもよりテンション高めな様子の煌人は、さっそくチキンを掴んでかぶりついた。といっても、煌人の小さな口ではそれほどダイナミックに噛みちぎれないのがまたかわいい。
「ん~、おいしい」
「ホント? ママも食べようっと」
煌人の真似をするように、私も豪快に口を開けてチキンを頬張った。
適度に弾力があってやわらかいお肉に、醤油とはちみつを使った甘くてこっくりした味わいのタレがよく合う。
「うん。ホントだ、おいしい」
「でしょ? 僕、自分で作ったサラダも食べようっと」
「えらい! 煌人がお野菜食べるとこ、サンタさんもお空から見てるかもね」