密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~
ドキドキしながらリボンをほどいて箱を開けると、現れたのはネックレスだった。
プラチナチェーンの先に、アルファベットのUのような形の小さなモチーフがついている。その中に散りばめられているダイヤが、揺れるたびにキラキラと光を反射した。
「綺麗……」
私は立ち上がり、リビングの棚にあるテーブルミラーの前でさっそくつけてみた。
ダイヤがついてはいるが、小ぶりで控えめなデザインなので、特別なシーンだけでなく普段使いもできそうだ。
星屑のように輝く先端のモチーフに指先でそっと触れると、先ほどの玲士とのキスやあたたかい抱擁の感覚が蘇り、胸が熱くなった。
『なにを怖れる必要がある。そのまま本能に従って、俺を愛せばいい』
玲士がくれた、強引で力強い言葉。そして胸元で光るネックレスに勇気を与えられ、私は自分の素直な想いをようやく受け入れる決心がついた。
私、もう一度玲士を愛したい。今度こそ、あきらめずに正面から彼と向き合いたい。
その覚悟が揺らがないうちにと、私は急いでスマホを手に取り、玲士にメッセージを打つ。
【今日はありがとう。ネックレス、すごく素敵でうれしかった】
あいさつ代わりの文章を一度送信して、それから大事な本題に入る。