暗闇の先に…(続)



「歳が離れた妹を人質に取られていた…開放してほしければ内部情報を流し、襲撃の手助けをするようにと…」



汚え事ばかりしやがって!あの狸じじい


俺は怒りで頭がおかしくなりそうだった



「手助けを終え、妹は開放される予定だった。でも娘の美華が彩夢ちゃんと陸斗を別れさせたいと我がままを言い出して、彩夢ちゃん自身に揺さぶりを掛けた。玖賀家 全員の命と引き換えに犠牲になるようにと。そして、娘の美華を陸斗と結婚させるつもりだ。今度は、彩夢ちゃんの開放を条件に…」



「何だと?直さん、あんた自分が何をしたか分かってんのか?」



「止めろ、輝真」


掴みかかろうとした時、湊斗さんから止められた



「離せよ!湊斗さんッ」




「だからか。これで納得がいった…突然、田辺が手を引いたワケが。悪いが直、今回の事は流石に庇いきれん、落とし前はつけてもらうぞ」



「…組長、姐さん」



直さんの視線を追って振り返ると入り口の所に親父と母ちゃんがいた

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