暗闇の先に…(続)
作り終えてテーブルに運ぶ
「出来たよ」そう話しかけるも、輝真は画面に集中し気付きもしない
よほど困難なのか時折 舌打ちをする輝真を横に私は窓の外に目を向けた
空は次第に光を消して、夜へと変わっていく
パソコンを打ちながら黙々と夕食を食べる輝真と違って私は、陸斗の事が頭いっぱいで食事も喉を通らなかった
「まぁ、大体の位置を掴んだ……が、やべぇな。この辺っつたら…」
何故か黙り込んだ輝真を横にパソコンの画面を覗き込むと、画面いっぱいに映し出された地図は隣町のものだ
「はぁ…考えても しょーがねえ。行って確かめるか。彩夢、行くぞ」
そう言うと、すっかり空になった皿の上に箸を置き 鍵を片手に玄関へと歩き出す
食器を片付けて、輝真の後を慌てて追いかけた