暗闇の先に…(続)
バイクで向かった先は古びたビルが並ぶ町外れ
その中でも特に古い建物の前に陸斗のバイクが停まっていた
少し離れた所でバイクを停め、ビルの影から様子を伺っていた
「やっぱりな。ヤクザの事務所じゃん。一人で突っ込んだのかよ…ったく、あのバカ」
ヤクザの事務所に一人で?何でそんな危ない事を…
「ねぇ、輝真。陸斗は大丈夫だよね?!」
輝真に聞いても どうしようもないけれど言わずにはいられなかった
「まぁ…陸なら大丈夫だろ」
「本当に?でも、相手は大人、しかもヤクザだよ?武器とか持ってるんだよね?」
「心配すんなって、あいつ マジ強ぇから。それに陸の実家もヤクザだろ。対処法は身についてるって」
輝真は自信たっぷりにいうけれど不安は消えない