暗闇の先に…(続)


一気に体の力が抜け、緊張から開放される
テーブルに項垂(うなだ)れていると、パパ達も控え室に入ってきた



「疲れたか?ご苦労だったな」



「ふふ、大変だったわね。彩夢、着替えてきていいわよ」




ママに促され、更衣室へ行き普段着へ着替えて、部屋から出ると何やらフロントが騒がしい



来客の人達が酔っぱらって騒いでるのかと思ったけれど、閉会してから暫く経っているから皆、帰っているはずだった




何だろう…



そう思ってフロントへと足を運んだ


フロントを覗くと 女性のスタッフさんと目が合い慌てて私の所までやって来た



「如月様、お部屋へお戻り下さい!危険ですから!!早く!」



「…へ?」



危険?


血相を変えた女性スタッフさんから事情を聞こうとした時だった



「うおぁあぁあああーーー!!!」



ビックリする程の叫び声をあげながらスタッフさん達にナイフを向け、威嚇しギラついた双眼で私を捉えた





その人は、形相を変えた日下部君だった

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