暗闇の先に…(続)



スタッフさん達の間をすり抜けて私に向かって一気に距離を詰めてくると、側にいた女性スタッフさんを押し退けガシッと私の腕を掴んだ




その弾みで手に持っていたドレスとバッグは床に落ちる





「痛ッ」




日下部君から想像も出来ない程の強い力だ



グイッと力強く引っ張られると、外へ連れ出される




「ち…ちょっと、待って!離してッ」




目の前に停まっていたタクシーに無理やり乗せられる



日下部君は運転手に行き先を告げると車はゆっくり動き出した




ーーー降りなきゃ




私は その一心で、握られた手を振り解きドアノブに手を掛ける




するとバチッと音がして私の意識は そこで途切れた






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