暗闇の先に…(続)
強引に連れて行かれそうになった時
「おい、お前ら。誰の女か分かって手ぇ出してんのか?あ?」
突如、後ろからドスがきいた声が聞こえて振り向くと、陸斗と皆が戻ってきていた
「その薄汚え手、凛から離せや!殺すぞ!!」
テツは いつになく殺気立っている
さっき殴られたメンバーの子を立たせてあげる慎二が、状況を把握したようだ
「君達、何処のチーム?最近、傘下になった所かな?仲間同士の争いは、ここでは御法度(ごはっと)なんだけど。それに女の子を無理やり攫(さら)うのもね」
陸斗達がギラついた双眼で男達を睨んでいると、肩に回った腕がゆっくり離れていく
「え…いや、俺達は別に。ここは危ないから安全な所へ案内を…なぁ?」
「お…おぅ。そぅそぅ。こんな所に置いとけねぇからな」
慌てた様子の男達は、懸命に言い訳をしている