暗闇の先に…(続)
玄関へ続く廊下をゆっくり歩いて行く
私の返事次第で陸斗や陸斗の家族は助かる
でも……陸斗と別れるのは………
一気に気分が沈んで、足がやけに重たい
「彩夢!?」
聞き慣れた愛おしい声で、弾けたように顔を上げると玄関の所に陸斗と輝真の姿があった
「無事でよかった」
駆け寄って来た陸斗は、その頼もしい腕で私を包み込む
ーーあぁ…やっぱり安心できる
「何だよ、気合い入れて来たのに拍子抜けだな」
輝真は、つまらなさそうに言う
「彩夢、誰がここに連れてきたんだ?」
陸斗は体を離して私を覗き込んだ
「それは…「私の部下よ」」
背後から美華さんの声がして一斉に振り向いた