暗闇の先に…(続)
「てめぇ…彩夢に何もしなかったんだろうな?」
「失礼ね。この前の事を謝りたくて呼んだだけなのに…ねぇ彩夢さん」
鋭く冷たい美華さんの視線が 私を捉(とら)える
「そうなのか?」
今は派閥争いの最中
美華さんは陸斗にとって警戒すべき存在だから、きっと違和感を感じているに違いない
「…うん」
陸斗達に悟られない様に美華さんの方を向いたまま返事をした
何処か納得出来ない様な感じで、私が「ホントだよ」と言うと それ以上は追及される事はなかった
嘘ついて、ごめんね