【完】今日、あなたじゃない彼と結婚を決めました
水郷公園もそんな私達の暇つぶしのスポットのひとつで、地元で育ってきた人間ならば馴染みが深い。
アスレチックやゴーカート乗り場があって、ボート乗り場の池には鯉が泳いでいて、小さい頃はよく売店でかっぱえびせんを買ってあげたものだ。怖い位繁殖した鯉が集まり過ぎて小さい時泣いた記憶がある。
学校で使用していた市民プールに、地元の遠足では定番の桜神社。そんな施設が隣接しているものだから定番の遊び場といったところだ。
丁度4月。
水郷公園のボート乗り場から見えた桜神社には、桜の道が出来ていた。
私と奏はどちらともなく、その緑の下腰を下ろした。
「今が1番良い季節かもな。」
「そういえば、大学の時にドライブで夜中ここにやってきて
奏と奏の友達ボート乗り場の繋がれた鎖切ってボート乗ろうとしてたよね?」
「あっはっはっはっ!懐かしい!今思えば犯罪だよなぁ…。あれって結局すっげー固くって鎖外れなかったなぁ」
「あんな真夜中にボートに乗って事故にでもあったらどうすんのって感じだったけど。
あの時一緒にいた麻子が激怒してたね」